このたびは、美しい印影の印鑑を作っていただき、誠にありがとうございました。
すでに先に送られてきた印稿を拝見して、文字の細さは確認していましたが、
実際に仕上がった実物を見ますと、あらためてその繊細な彫刻の跡に感動し、
これが自分の印鑑になるのかとしみじみ見入ってしまいました。
早速、使わせていただきましたが、
捺印するのがこんなに楽しいものとは思いませんでした。
立派で美しい印影の印鑑を秀碩さんに彫っていただいたおかげです。
また印鑑の手入れの仕方や、うまく捺印出来る方法などについて
分かりやすい説明をメールしていただいたことも嬉しく思いました。
これまでそのようなことにあまり心を留めていませんでしたから、
なるほどと気付かされました。
実は私はこれまで、印鑑は文字が分かりさえすればそれでいいという考えでした。
しかし、このたび父が他界して、その財産を相続することになった時に、
その考えが変わりました。
といいいますのは、父は生前に
「男なら立派な印鑑を一つは作って持っておくものだ」と私に言ったことがあったからです。
幼少のころから身体に障害があった父は、そのハンディにも負けず、
ひたすら仕事に生きた人でした。
朝早くから夜遅くまで働きづめで、ろくに遊びもせず休日もほとんどとらずに、
家族のために仕事一筋に生きた人でした。
そうやって残してくれた財産は、父親の命が染み透っているように思え、
これを守るためには、自分の考えを改めて、防犯のためにも、
ちゃんとした印鑑を作ろうと思ったのです。
ネットで色々調べていましたら、こちらの工房のホームページに出会い、
防犯のことを考慮されておられる様子が分かり、
また開運印というものを否定されておられる考えに感銘を受け、
かつ紹介されていた秀碩さんの人柄といいますか生き様といいますか、
そうしたものが何となく父と重なるものを感じまして(勝手にそう思っています)、
是非ここで作っていただこうと思いました。
これからも健やかに、そして末永くご活躍されますことを心より願っています。
どうも有難うございました。
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